ほなまたな!
なにわ男子が関西ジュニアを卒業する。
「デビュー」の響きはそれはそれは煌びやかでなにわ男子にぴったりだと思う。でもどうしてだか私は「卒業」の言葉をつい選んでしまう。
振り返れば西とは大したご縁のない人生だった。
生粋のショタコンである私にとって、可愛い子入ったらしいよ!うわ~~~今回も豊作!超可愛い!とまだ自我の芽生えない少年たちを遠くから愛でることは東も西もなく息を吸うようにするもので、それ以外の関係は特になかったと思う。
なにがどうしてこうなったのか関西ジュニアの一員を応援し始めても、彼が関西ジュニアだという事実にはてんで興味がなくて。
思い入れもなければ意味も持たないその括りに、周りが「家族感!」と感涙しているのを遠巻きに眺めていた。
私にはきっと分からない世界なんだな。
だって私が彼を好きになったのは関西ジュニアだからでもないし。彼にしか興味ないし。彼の周りがなんであれどうだっていいし。
今までの応援方法に一貫性はなくて、箱推しをしていた時代も自担至上主義な時代もあったから、別に箱で好きになれない欠陥を持っているというわけでもなかったけれど。
関西ジュニアを浦くんの箱として見ることにピンときていなくて。
本人は甘える人には甘えると言っているし実際そうなんだろうけど、先輩にも「浦くん」と呼ばれているところを見ると、やっぱり彼のことを一匹狼になってしまいそうな気質を持つひとだなと思うし、そんな浦くんにこちらもわざわざどこかに属していてほしいだなんて思ってもいなかった。
その気持ちが明確に変わったのはジモダンのときのインタビューだったと思う。
まさやとこたちゃんと浦くん3人での座談会だったんだけど、まさやがこの3人のことを「周りを見ている」って言っていて。
こたちゃんやまさやが周りを見ているというのは分かるし、浦くんが周りを見ているのもすごくよく分かるけど、それをオタクじゃないいち先輩が気づいてくれているのがとてもとてもうれしくて。
うれしいのと同時に浦くんの居場所は関西ジュニアなんだなと肌で感じた。
後輩にいたら出来すぎていてどう接していいか分からないし、自身もあんまり媚売ったり先輩だからどうこう考えるひとじゃなさそうだし、独特の空気あるし難しいなって何も知らないオタクは思うけど、それをうまく汲んでちゃんと向き合ってくれるのは関西ジュニアだからこそなんだって。
それから関西ジュニアを浦くんの居場所として愛おしく大切にしたくなっていった気がする。
だからあくまで私にとっての関西ジュニアは浦くんがいるからこそのもので、浦くんの居場所というだけだった。そのはずだった。
なにわ男子がデビューを発表して、あっという間にデビュー日目前になって。
ジュニア最後の日に出演するベストヒット歌謡祭に関西ジュニアが大集合という情報を目にしたとき、この7人が関西ジュニアではなくなるんだという事実をまざまざと思い知らされたとき。
浦くんが大集合のメンバーに名を連ねるうれしさと同じくらいに自分の心にあるさみしさかなにかを感じ取ってしまって、そこからはなぜだか涙が込み上げてくる。
いつからだろう。こんなにも関西ジュニアに入れ込んでいたのは。自分でも気づかなかった。
浦くんの居場所 だけじゃない。
関西ジュニアという場所で行われてきた魂の継承。
私が知らないずっと昔から、繋いで繋いで繋いでそうやって続いてきた縁がここにはある。
私はそんなDNAみたいな関西ジュニアごときっと愛してしまっている。
誰々がいるから好きだとか、そんなの超えて。
そこに彼の名前があるからというのは大前提で、皆が繋いできたから、受け継ぐ人がいるから、そのバトンとバトンタッチの経緯を愛してしまっている。
あぁ、だからきっとこんなに涙が込み上げてくる。
偉大な同志の門出はめでたくもさみしい。
そしてこんなにも上手く繋がったバトンタッチの儀式を目の前にして感動している。
そう、これは、感動。さみしさと感動の涙。
なにわ男子が関西ジュニアを卒業する。
関西ジュニアのバトンを渡して次のステージへ旅立っていく。そんな記念には「デビュー」よりも「卒業」の方がしっくりくる。私にとっては。
この先に不安がないのは折れずたゆまず築かれた確固たる土壌あってのこと 総合点で判断されるアイドルというカテゴリーにおいて偏りを見せず正しく突き進んできたことはもっとずっと誇っていい そこで偉ぶらないのも魅力だね 親しみやすくそして華やか なにわ男子デビュー決定おめでとうございます
デビューが発表された日にしたツイートに今も自分で頷く。
関西ジュニアを愛せる場所として認識できたのはなにわ男子がいたことが大きかった。
直接的な関わりはなくても、彼らが作り出す雰囲気や間違いのない継承に見事にやられてしまったんだから。
まだちょっと気が早いけど昂っているうちに言わせてください。
なにわ男子のみなさん、デビューおめでとうございます。
あなたたちのいない関西ジュニアというのはおそらくちょっとさみしくて、それでもきっと豊かでしょう。
私はあなたたちが繋いだ関西ジュニアをあなたたちごとこれからも愛すると誓います。