うつし世は夢

楽しいお話を楽しくしましょ

彩りは消えない

いちごを見ると浦くんの顔が頭に浮かぶ。その度に、あぁ浦くんのことが好きなんだなと実感する。

 

浦くんを好きになるまでいちごがこんなに愛おしい果物だなんて知らなかった。

 

グミのフレーバーはいちごを選ぶようになったし、いちごがプリントされたものを買ってしまう。身の回りにいちごにまつわる何かしらが増えて、その事実に気がつくと小さく笑いながらこう思う。

「こんなはずじゃなかったのにな」

 

浦くんを好きな現実を憂いてるわけではなく、以上も以下もなしにただただこんなはずではなかったと思う。

こんなに好きになる予定じゃなかった。

 

当初は自分の生活の片手間に浦くんを据え置く予定で、こんな こんなにも私の真ん中に柱のように居るはずじゃなかった。

 

道を選ぶとき浦くんとの未来を最大限考慮して動いてしまうだろうそんな存在になるはずじゃなかった。

 

人生を設計する上で浦くんがひとつの決め手になっているし、もしかしたらもう軸にもなっているかもしれない。

 

困る。正直すごく困る。

 

今、感じている拭いきれない不安。そのことを想像すると胸がキュッと痛む。

浦くんが辞めてしまったらどうしよう。

最近ふと思うことが増えた。

 

ジモダンももう今週で終わりで、その特集だってなくなっていく。

振り返ればきっかけとなった浦くんのひとこと「応援してくれてる皆の顔が思い浮かんで早く伝えたいと思いました」だってジモダンに選ばれた際の言葉だし、私の浦くん担生活にはずっとジモダンがあったわけで、その大きなプロジェクトがなくなった生活を未だ想像出来ないでいる。

 

ただでさえ活躍の場が狭い関西ジャニーズJr.だし、グループにあらずんばジュニアにあらずなこの昨今のグループ至上主義な中で無所属。

 

ジュニアは──関西は特に──、高校3年生で自分と向き合う人が多い。当たり前のことと思う。

デビューした人でも「高校3年生で辞めようと思っていた」「高校3年生までにデビューできなかったら…」と語るのを聞く機会は想像よりある。

 

周りがどんどん進路を決定していって、それでもジャニーズJr.であることを選び続けるにはそもそも強靭な精神力が必要だし、誰もが悩む機会なのだと思う。

それが聡明で、また進学校の生徒でもある浦くんのようなひとがどんな決断を下すのかがすごく怖い。

 

私は知っている。

夢のような容姿をした浦くんが案外現実的で、太陽のような笑顔をしながらも崇高な精神で孤高に生き抜けてしまうひとであることを。

 

浦くんを天性のアイドルと信じて疑わないけど、多分彼はどこでだってやっていける。

だからこそ、より一層、すごく怖い。

 

最低だと思う。浦くんがこんなにも頑張ってアイドルに本気で取り組んでいるのに、一方の私は浦くんがいない生活を勝手に想像して勝手に嘆いている。

 

一応弁明はしたいんだけど浦くん自身を見て辞めてしまいそうだなと思ったことは全く一度たりともない。

ただスッパリ辞めてしまうこともありえそうな竹を割ったような性格とどことなく漂う儚さを感じてしまう。

 

もしジャニーズJr.の浦くんが消えてしまったら、私の周りに溢れたいちごたちの色も褪せてしまうんだろうか だとかそこまで想像してはいる。

最低でしょう?最低なんです。

 

でも、じゃあファン辞めよう!だなんて思えない。

損得勘定でものを決めることの多い私が、

悩みの原因はいつでも徹底的に排除してきた私が、

浦くんがいなくなる可能性を考えつつも好きでいることをやめられない。

いちごを集めることもいちごを見て微笑んでしまうこともやめられない。

 

私は知っている。

勉強で培ったであろう人生への真摯な向き合い方をアイドルに適用して、華やかさの裏側で泥臭く地道にチャンスを掴み取りに行く姿勢を。

私は知っている。

頑固とも呼べるほど意志が強くて一度決めた目標を成し遂げるまで見つめ続けるその拘りを。

私は知っている。

浦くんがどれだけ「アイドル」に誇りを持っていて、どれだけ憧れを抱いていて、どれだけ好きなのかを。

 

泣いてしまいそうなほど、浦くんはアイドルを楽しそうにやる。

レッスンも、家に帰っての練習も、よりよいステージを目指して仲間と語らう時間も、全部楽しいのだとそう語る。

 

「最後は目標にたどり着いたらいいんだって、心の中でそう思えるので」

浦くんのそんな崇高な精神が翳ってしまわないか怖かった。

 

私が勝手に捏ねくり回しているだけのこの不安は、きっと浦くんのお仕事が安定するまで続くんだろう。

 

それでも多分このまま私はずっと浦くんが好きだ。

 

私は知っている。そう書いたけれど本当の浦くんのことなんてなんにも分かっちゃいない。

全部、自分の中にある浦くんの話で、普遍的ではない。

 

ただ私は確かに知っている。

私がもう浦くんから離れられないことを。

 

さよならを考えるだけで涙が出てくる。人生をどう生きればいいのか想像するだけで分からなくなる。

それだけ私の大部分を占めるひと。

 

だからこそ、今この瞬間も浦くんがジャニーズJr.を選び続けてくれていることに最上級の幸せを感じる。

勝手に不安がったりそれを申し訳なく思う気持ちも、浦くんがそこにいるから感じられるものだと自分を肯定してあげたい。

きれいなだけじゃないごちゃまぜな感情だって、浦くんを想った副産物なんだきっと。

 

 

プロフィールの「応援お願いします!!」のひとことが「これからも宜しくお願いします!」に変わった。

 

自分のファンを囲って甘やかしてくれる浦くんのことが愛おしくてたまらない。

 

そうやって挨拶をしてくれるのなら、私も同じように返すのが礼儀と思う。

 

これからもよろしくね、浦くん。

 

 

どんな未来がきたって、私はいちごを見たらきっと甘酸っぱくときめく。

浦くんがくれた彩りは一生消えることなんてない。